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ファン必見の児童書

母は大の読書好きでした。 私が本を読むようになったのも、母の影響でした。
母は、毎日少しでも時間が余った時は、よく文庫本を読んでいました。 その文庫本は、図書館で借りてきたものや、書店で買ったもの、それから叔父の家から拝借してきたものなど、色々です。
叔父というのは、母の弟です。 姉弟で本が好きだったようです。
母方の祖父母の家から叔父の家までは、車で20分程の距離の場所でした。 母は、実家に遊びに行く時には、必ずといっていい程叔父の家により、文庫本を借りていました。

叔父の家には、叔父専用の書斎がありました。 部屋の壁一面に本棚があり、その中には、これでもかという程の沢山の本が収められていました。
真ん中には革貼りのソファーとテーブルが置かれていました。 そのソファーに座って、叔父も本を読んでいるのでしょう。
叔父の家には、行く度に新しい本があり、母はそれも数冊物色し、実家に向かいます。 多い時は、10冊程の文庫本を紙袋に入れて持ち帰ったこともあります。
それを、母は自分の生まれ育った家で、足を伸ばしながら読むのです。 母は、父の家に嫁いで、父の両親と同居の生活でした。
自分の実家に帰ってきた時は、ゆっくりと寛ぎたかったのかも知れません。 そんな母を小さい時から見ていた私も、自然と本を読むようになりました。
母が読んでいる本と同じ本を読みたかったのです。 母が読んでいた文庫本のジャンルは、主に推理小説でした。
好きな作家がいるようで、その人の本を多く読んでいるようでした。 本を読んでいると、作家によって書き方や主人公のキャラクターが違い、その事に着目しながら読むのも以外に面白いものです。
本好きな叔父は、偶然ある作家の方と喫茶店で出会ったのだそうです。 そこで本の話を色々としたようです。
ある日、その作家の文庫本のあとがきを見てみると、叔父と出会った時の事を書いてくれてあったのです。 叔父は、そのことを大変喜び、私達に嬉しそうに話をしてくれました。


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